リニア編集機でのカラーバー調整のポイント
リニア編集機では、電源投入後、朝一番で、カラーバー調整をするのが、作業前の日課としてある。
テープ内に収録されたカラーバーと編集機で出力されるカラーバーをワイプでスプリット比較して、調整する必要がある。
その調整では、まず、テープ内のカラーバーの任意の場所で、シンクプレイをかけること、そして、そのシンクプレイをする場合には、必ず偶数のタイムコードをイン点とすることが注意点としてある。
そして、調整の順番も以下の順番で行うことが好ましい。
- SETUPで下のラインを揃える
- VIDEOで上の100を揃える
- CROMAで田んぼの記号内で信号のポイントを収める
- HUEで全体を回転してあわせる
編集室が完全デジタル化するまでは、電源のオンオフやノイズの発生などにより、毎日、微妙に位相がずれることになる。そこで、カラーバーの調整や、そのずれた位相を元に戻すなどの作業を行って、編集作業に入るというのが、リニア編集機で作業する上で、かかせない朝一番の作業となる。位相がずれる要素は、サブキャリ、シンク、ビデオなどこの3つを調整しなければいけないが、大抵は、波形モニターやベクトルスコープを見て、調整を行う事で、問題解決できる。今のデジタル編集機では、位相がズレるとか、波形モニターやベクトルスコープを意識する事は多くなくなっているため、カラーバーの調整ができない編集者も多いのではないだろうか?
シンクプレイという言葉自体も、すでに、死語になっている。ノンリニアしか知らない世代ばかりが、メインのエディターになってきている時代背景がある。
カラーバーもほとんど形骸化しているが、なぜカラーバーの調整をしなければいけなかったのかというのは、覚えておきたい。
投稿者プロフィール
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大学を卒業して、映像プロダクションに勤めました。
数社を渡り、福岡市インキュベート施設で独立。
2000年:映像音響処理技術士
2013年:マルチメディア検定エキスパート
2014年:Webデザイナー検定エキスパート
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